舞台に立つ
どんなに理にかなった練習や限界を超える厳しい練習をしたとしても、その成長はわずか1でしかない。実戦で経験し学ぶことで、人は飛躍的に成長する。実戦における成功体験は、成長スピードを加速させる原動力になる。だからといって、練習を過小評価している…
これが組織の本質である。そのことを理解し、自らを高め続ける者だけが、一流の域にたどり着ける。
実戦の中にこそ、適応力や対応力が求められる。練習では結果を出せるが、本番舞台に弱い“稽古横綱”が多いと嘆く。
実戦における“小さな成功体験”の積み重ねこそが、自信を育てる。
タイトルを獲る素質を持った選手が、3年でタイトルが獲れなければ、幸運がない限りタイトルは獲れないとする「タイトル3年以内論」に対して。
「特に日本シリーズの舞台が、一番キャッチャーを成長させる。最低4試合以上あるし、同じ相手と戦うから、キャッチャーは(データ分析などが)大変。記憶、推理、判断が求められる」。
プロのなる=母親孝行をすることだった。だからこそ、レギュラーになってお金を稼ぎたかった。捕手はレギュラーが一度固定されると、その座はなかなか空かない。野村は大ファンだった巨人を断念し、正捕手が30歳以上の球団を調べて、南海と広島が該当。育成…
監督にえこひいきされてベンチ入り、試合出場などできない。
南海入団4年目。レギュラー獲得後すぐの試合中、捕球の際に親指の骨にヒビが入った。欠場すれば強肩の先輩たちにチャンスが回ってしまうとわかっていた。医者に頼み込み、ブリキの型を取って指にはめ、包帯で巻いて、何食わぬ顔で試合に出続けた。