野村克也 名言集

仕事に挫折したとき、組織に悩んだとき、人生に苦しんだとき… 野村克也の言葉があるじゃないか。ノムさんの人生哲学が凝縮された名言集。

変わる勇気を持て

変わることができれば、自分自身を永遠に創造していける

新しい体験というのは、いくつになっても怖いもの。これまでの価値観や枠組みを壊すことは勇気のいることだが、その勇気を失ってしまったとき、人は進歩や創造から遠ざかっていくことになる。老いのはじまりだ。

現状維持は後退である

何年かにわたって2割5分前後の打率を残している打者がいたとする。1年の多くを一軍のベンチに座ることができているとすれば、おそらく安定を手に入れていると見ていいだろう。だが、この状況に満足するか、さらに上を目指すかがすべて。もし、現状維持で満足…

人間は挫折を経験して、初めて謙虚になれる

挫折したときに、初めて気づくことが多々ある。反省、研究をしたことで、初めて謙虚になれる。挫折を経験し、苦難を乗り越えたことによって強くなり、大成することができる。

人は、失敗してはじめて自分の間違いに気づく

失敗ほど人を成長させるものはない。どうして失敗したのか、何がいけなかったのか。欠点や弱点を克服するために、頭を使い、知恵を振り絞り、創意工夫する。その試行錯誤の過程で、人は成長するのである。

闘争心が教養を誘発し、教養が闘争心を煽り、持続させる

闘争心と教養は、お互いを補完し合う関係にある。

おまえら、日本シリーズをどういう気持ちで見ているんだ?

野村が監督に就任したときのヤクルトは9年連続Bクラス。人気も実力も、同じ東京を本拠地とする巨人に大きく水を開けられていたが、選手たちはその悔しさを前面に出すどころか、諦めてしまっているように見えた。だから、ことあるごとに選手たちを叱咤し、他…

プロとアマチュアの違いは、自主的にものごとに取り組むか、人に教えられてやるかの違い

たとえ人から教えられても、自分自身が考えなければ、それ以上の進歩はない。まずは自分の頭で悩み、考え抜かなくては、何事も身につかない。指導者は、効率よく教えてやるのではなく、自分で問いを設定できる力をつけてやることが、何よりも大切。

変わる勇気を持て

伸び悩んでいたり、壁にぶつかっている人間に野村が言う言葉。これまでどおりのことを続けていたのでは進歩も発展もない、窮地を脱することもできない、というときがある。そんなときは、自分自身を変えるしかない。

この社会は、日々、変化していく。変化の連続である。その変化をいかにして捉え、対応していくことができるかが、紙一重のところで勝負を分ける要因となる。あるいは、その人間の成長につながっていく。変化に対応できないものは、滅びるしかない

それは、生物の進化を見ていてもわかる。弱肉強食というが、強いものが生き延びたのではない。変化する環境に適応できたものだけが生き残ることができたのだ。

中途半端な安定を手に入れている選手ほど、変わることを怖がるものである

変わることによって一流選手の仲間入りをする可能性よりも、変わったために失敗して、現状よりも状況が悪くなるリスクの方に意識が向くようである。つまり変わる「勇気」が持てないのだ。しかし変わらなければ人は成長しない。

人間の本当の勝負は、「実は自分にはたいした素質があるわけではない」と気づいたところから始まる

凡人は素質だけでは勝負できない。必ず壁にぶち当たる。苦労をする。だからこそ己が生きる道を必死で考え、変わることができるのである。

仕事とは何か? なぜこの仕事をしているのか? どんな人生を送りたいのか? こういった本質を考えることで、問題意識を持つ習慣が育っていく

あらゆることを与えられてきた現代の若者に、いきなり「問題意識を持て」と言っても難しい。意識を変えるには、「本質を見つめ直させる」こと。

目的意識を持つと、今の自分と理想の自分の間に、どれくらいの差があるかが明確になる

それにより、今、何をすればいいのかが見えてくる。「目的と現実の間を埋めるには、努力に加えて、知恵をつけること」。

「足りないもの」が明確になると、人は劇的に変わる

“再生工場”と言われた野村は、他のチームで活躍できなかった選手たちに「足りないもの」に気づくきっかけを与え続けた。

「現状に満足」したとたん、成長は止まる

満足した瞬間に、その人の可能性は限定され、閉ざされてしまう。これを突破するには、限界をもうけないことだ。

言い訳は進歩の敵

「私が見た限り、言い訳をする選手は伸びたためしがない」。

まったく実力がないにもかかわらず、「自分を見てくれていない」と言ってふてくされるようでは、元から見込みがない

「なんとかして自分を見てもらいたい、認められたい」と願い、「そのためにはどうすればいいのか」と考えるところから、人の成長は始まる。

人間的成長なくして、技術的進歩なし

人生と仕事を切り離して考えることはできない。いくら技術を磨いても、考え方、取り組み方が変わらなければ、進歩することもない。

心が変われば態度が変わる。態度が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。運命が変われば人生が変わる

野村の好きな言葉。意識が変わることで野球観が変わり、野球観が変われば、日頃の行いや野球に対する取り組み方が変わる。取り組み方が変われば、プレーの質が高まり評価も上がる。それが個人タイトルやチームの優勝につながり、結果としてその選手の運命と…

おのれを知れ

進歩や成長は、おのれを知ることから始まる。自分を知れば、自分に足りないこと、しなければならないことがわかる。自分の活かし方、活かす場所もわかる。

進歩とは変わることである

ある考え方、やり方のもとで成果が出ないなら、変わる勇気を持つことだ。変わる勇気を持つことが、成長を促す。

「もうダメだ」とあきらめてしまえば、それ以上の成長はない。「どうすればこの状態を突破できるか」と考えることができれば、必ず道は拓ける

一流と二流を分けるもの。それは才能の多寡ではなく、伸び悩んだり、限界に突き当たったりしたときに、どういう態度をとるかだ。

伸び悩んでいる選手はいわれなき自己限定をしている

「自分はこれで精一杯だ、自分の力はもはやここまでだ」と自己限定するのは、低いレベルで「妥協」するから。壁にぶつかると「オレはこんなもんだ」とあきらめて努力しなくなる。「中途半端な選手ほど、この傾向が強い。こんな考えだから、中途半端な選手で…

自分の可能性を自分で限定するな

選手に伝えていること。「どうせ……」と思ったとたん、現状維持どころか、人間の力は落ちていく一方。

人間はどん底まで落ちれば、考え方が変わる

心地よいヌルマ湯に浸かっていれば、いつまでもそのままだ。

チャレンジ精神がなくなったら、人生は終わり

まさしく野村の生き方そのもの。常に挑戦し、変化を恐れない。

考え方を変えれば、生まれ変われる

そのきっかけを与え、他球団で解雇された選手たちを再生させてきた。

夢や希望を抱くことは、「感じること、考えること」の出発点

ヤクルト監督就任後、ミーティングなどで、選手の態度から「変わりたい」「向上したい」という意欲をひしひしと感じた。池山隆寛や宮本慎也が後年、「野村監督のおかげで今がある」とテレビや雑誌を通じて発言していることを、心から喜んでいる。

希望を抱け。強い希望が、自分を好循環にしてくれる。“人生をどう生きたいのか”、“どういう人間になりたいのか”と強い希望を抱くことが大事

野村には、社会に生きる使命感と同時に、自分を大切にする心がずっとある。それが行動の原動力。

たかが野球、されど野球。“人生は今日一日のことである”という。野球もまた、一球一球の積み重ねであり、今の積み重ね

変化=進化を止めない者こそプロ。