2016-11-21から1日間の記事一覧
選手が自分なりの考えを示せば、結果は問わない。逆にヒットが偶然出た場合、「次につながらない」とあまり喜ばない。一度もバットを振らず三球三振に倒れても、「全部まっすぐを待っていたが、三球ともカーブが来た」と理由があれば怒らなかった。
選手が成長していくために必要な段階。
真の勝者とは、技術的にも、人間としても、相手より優れている。それが凡人と一流の違い。
一流は自分を過大評価せず、常に挑戦者魂を忘れない。
プロ野球界の法則。「一流は一流を育てる」。
プロとは当たり前のことを当たり前にできる人間をいう。プロに、満足・妥協・限定は三大禁句。
結果主義ではなく、プロセス主義の野村の本音。目に見える結果だけではなく、努力の過程を大切にしている。
本当の一流を目指すために必要なこと。自らが経験し、考える。これが一流への階段を上がることにつながる。
自分の引き際は、世間ではなく自分で決めるものだ。「もういらない」「出ていけ」とチームを追われても、野村は現役に固執した。
現役時代も、監督になってからも、投手に伝えている言葉。「捕手のサイン通り、ただなんとなく、という投球ではダメ。一球一球に根拠を持て」。
2007年8月のロッテ戦。先発投手ながら背信投球で1回途中、4失点で降板した投手に対し、厳しい言葉で先発投手の責任感を促した。
ヤクルト監督時代、報道陣が発信する言葉や文字の怖さを伝え、言葉が相手に与える影響や重みを教えた。
技術的、精神的に未熟な選手ほど、スランプを口にする傾向があることに釘を刺した。スランプとは、一流の人だけが使っていい言葉。
勝って評価されるうちは、まだ一流ではない。負けたときに「あの選手が負けるとは……」と一面記事で取り扱われるほど騒がれるのが、一流の証。
頭で理解するのではなく、心と体に覚えこませる。そこに到達したとき、試合という舞台で、平常心で力を発揮できる。
「まずは自分を知れ」。野村がミーティングでしつこいくらい口にしていた言葉。
自分の人生を納得するまでやり遂げる。これこそが野村流の美意識であり、それを徹底した凄みを見せた。「惜しまれつつ辞めるというのはプロではない。それはアマチュアの考え方」。
監督にえこひいきされてベンチ入り、試合出場などできない。
「一球入魂」が持つ本当の意味。
一流こそ、努力を惜しまない。
二桁勝利投手や3割打者などの「有形の力」ではなく、努力やその過程など大切な「無形の力」をいつ認識するかが、「プロ」として歩む本当の道につながる。