「お前は二流はよう打つけど、一流は打てんのう」南海で四番を任された頃、鶴岡一人監督に言われた言葉が重く響いた。当時の一流投手と言えば、西鉄の稲尾和久。「何が何でも一流を打ってやる。稲尾を打ってやる」。稲尾のフォームを16ミリカメラで撮影し、擦り切れるほど見た。やがてクセを発見し、稲尾の攻略に成功。失敗を乗り越えて成長するためには、何よりも「執念」が必要になってくる。
人生に打ち勝つ野村のボヤキ 一流か二流か──手を見ればわかる
- p.41
- 作者:野村克也
- 出版社:三笠書房
- 発売日:2013/11/1
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