野村克也 名言集

仕事に挫折したとき、組織に悩んだとき、人生に苦しんだとき… 野村克也の言葉があるじゃないか。ノムさんの人生哲学が凝縮された名言集。

野球人たる前に社会人たれ

夢は……高校野球の監督をやりたい。子供を教えるのは楽しい。資格を持ったときは75歳か、できるかな

いくつになっても夢があるのは、自分の可能性を信じているから。

60歳を過ぎて地味な服を着ていたら、地味な仕事しかできん。ヴェルサーチとかバリッと着ていたら端から見て何かやってくれそうな気がするやろ

華やか、派手な服装が大好き。「形」から入ることで「自信」を得ることもある。

人間が最低限、持っていなければならない要素は ①節度を持て ②他人の痛みを知れ ③問題意識を持て

「世の中、一人では生きていけない。社会は自分の思い通りに動いてくれない。一人で生きていけない以上、人間関係をうまく作る円滑さや、他人の痛みを知ることを早く身につけさせたい」。

君たち、野球が好きだろ。それだけで幸せだよ。好きなものを職業にしているんだから

「君たちはその好きなものを追求して、人生の道と社会の道をつなげていくべきなんだよ」。

うまくいっているときは、周りに人がたくさん集まる。だが、一番大切なのは、どん底のとき、誰がそばにいてくれたかや

1998年9月、そのシーズン限りでヤクルトとの契約が切れ、延長要請もなかったことから、監督退任が決定的となった。プロ野球の第一線から退くと思われた野村への注目度は、一気に低くなった。取材陣や周りの取り巻きも減り、寂しさを感じていた。

野球バカではダメ。野球人生なんてたかだか20年。それから先の人生の方が長い。だから野球人たる前に、社会人たれ

人間的な成熟が必要。まずは、一般的な社会論や常識を身につけた社会人であってほしい。野球選手として生きていられる時間は短い。

プライドは自分でコントロールして初めて価値があるもの。あるときはプライドを捨てなくてはいけないし、あるときはプライドによって自分を保たなければいけない

1977年、南海を退団したときに感じたこと。屈辱的な監督解任を受けて実感のこもった言葉。

つまずきは絶望ではない。絶望=死なら、軽い風邪か、はしかといったところだ。人間、誰しもつまずく。つまずいて初めて出発できると考えるべきだ

天台宗僧侶で作家の今東光の話を聞いて。

人格、品格を問われる年齢がある

その態度や発言をするのは、もう許されないという年齢は確かに存在する。

自分なりの人生観を持たなければ、いい仕事はできない

野球は人生の縮図。野球は人生そのもの。だからこそ、野球をするにあたって、明確な「こうありたい」という人生観がないといけない。

上を向いて進め、下を向いて暮らせ、過去を思い出して笑え

上ばかり見ていると、自分を過信したり、うぬぼれたりしていることに気がつかない。下を見れば、自分よりつらい目にあっている人、不遇な人、苦しんでいる人が大勢いることを知るはずだ。

その人間の価値や存在感は、他人が決めるのである。人間は人の評価で生きている。自分の評価より、他人が下した評価の方が正しいのである

「だからこそ、素直さや謙虚さが求められる」。

挨拶は、人間らしく生きるための基本の心である。親に挨拶の心がないと、それは必ず子供にも表れる

“挨拶”という漢字は、“ひらいて、せまる”という意。相手に心を開いて、すぐそばまで近づくこと。挨拶は人間関係を円滑にする第一歩である。

裏方さんと仲良くするように心がけ、感謝の気持ちを忘れないように接しろ

選手に対して、口を酸っぱくして伝えた言葉。裏方の協力があって、はじめていい成績が残せる。

信頼というのは、自分を大事にするところからスタートする。どれだけ自分を愛しているか、と同義語のような気がする

自分を知り、愛することで、戦いに挑める。

一番大事なのは、選手との信頼関係であり、監督としての器。器でない人がやると必ず摩擦が起きる。プロ野球の監督も適材適所

「適材適所」は、リーダーにも求められる。

コーチの声がかかっても「自分は監督しかやらない」と断る者もいる。経験を積まずに監督なんてどういう意味なのか

「何事にも段階はある。省いてはダメ。一足飛びにリーダーになって成功した例は聞いたことがない」。簡単に起業できる昨今、「組織にいたくない」「人に使われたくない」と社会経験も乏しく、技量も伴わないのに、経営者になろうとする若者が増えている。ど…

仕事としての野球を、自分の人生、社会とどう連動しているのかを認識し、それを伝えなければ、真のリーダーにはなれない

ヤクルト監督時代、中心選手として成長してきた古田敦也捕手への助言。「リーダーとして、自分の所属する組織とどのように向かい合うか。何を伝えてゆくのか。ただ技術を教えるだけなら、それほど難しくない」。

リーダーには権力と権威が必要

権力は地位が上がれば付く。権威は人を知り尽くすこと。「権威なくして権力はありえない」。

人間学のないリーダーに資格なし

リーダーに求められるものは、ビジネス能力だけではない。

「敵に勝つより、もっと大事なことを忘れてはいけない」と言い続けてきた。それは「常に自分をレベルアップすることを忘れるな」ということ

真の勝者とは、技術的にも、人間としても、相手より優れている。それが凡人と一流の違い。