野村克也 名言集

仕事に挫折したとき、組織に悩んだとき、人生に苦しんだとき… 野村克也の言葉があるじゃないか。ノムさんの人生哲学が凝縮された名言集。

人生の原則

人間には三つの坂がある。ひとつは、上り坂。もうひとつは下り坂。あとひとつは…マサカや

小泉純一郎元首相もよく使う言葉。

金を失うは小なり、名誉を失うは大なり、勇気を失うはすべてを失うなり

人が失ってはいけないものの優先順位。

人間が最低限、持っていなければならない要素は ①節度を持て ②他人の痛みを知れ ③問題意識を持て

「世の中、一人では生きていけない。社会は自分の思い通りに動いてくれない。一人で生きていけない以上、人間関係をうまく作る円滑さや、他人の痛みを知ることを早く身につけさせたい」。

うまくいっているときは、周りに人がたくさん集まる。だが、一番大切なのは、どん底のとき、誰がそばにいてくれたかや

1998年9月、そのシーズン限りでヤクルトとの契約が切れ、延長要請もなかったことから、監督退任が決定的となった。プロ野球の第一線から退くと思われた野村への注目度は、一気に低くなった。取材陣や周りの取り巻きも減り、寂しさを感じていた。

自分の未完成を知りながら完成に向けての工夫努力をしない人間。この人たちは自分の働く世界を舐めているのである。日本のプロ野球も産業界も、一見甘そうに見えながら、舐めてくる人間の存在をいつまでも許すほど甘くはない。自分を限定してしまったら、たとえ彼が二十歳であろうと老人と変わらない

向上心の大切さ。「人間、向上心を失ったらおしまいだ」。

プライドは自分でコントロールして初めて価値があるもの。あるときはプライドを捨てなくてはいけないし、あるときはプライドによって自分を保たなければいけない

1977年、南海を退団したときに感じたこと。屈辱的な監督解任を受けて実感のこもった言葉。

つまずきは絶望ではない。絶望=死なら、軽い風邪か、はしかといったところだ。人間、誰しもつまずく。つまずいて初めて出発できると考えるべきだ

天台宗僧侶で作家の今東光の話を聞いて。

進歩の過程にムダはつきもの。ムダには2種類ある。ひとつは文字どおりのムダ。やって空しい努力、やらなかった方がよい努力がこれだ。もうひとつは、一見ムダに見えるけれども、時間の経過とともに役立つムダ。これを目指すべき

プロセス主義の野村の持論。失敗から何を学ぶか、ムダから何を学ぶか。それが問われる。

人間、誰にでも通らなければいけない道がある。そこをどう歩くのか

回り道は“必要な道”である。苦労や悲しみの不遇のときの乗り越え方が、その後の人生でものをいう。

「どうするか」を考えない人に、「どうなるか」は見えない

意識を持つことで、夢や目標が明確になる。

人格、品格を問われる年齢がある

その態度や発言をするのは、もう許されないという年齢は確かに存在する。

思考が人生を決定する。考え方が取り組みになり、人間形成となる

「人生を生き抜く上でなくてはならないエンジンとは、理想、情熱、信念」

便利は弱い、不便は弱い、器用は弱い、不器用は強い

便利なものに頼りすぎる者は弱い。不便なものは使えない。器用に何でもこなす者も、いざというピンチで対応できないことがある。不器用な人間は、それを克服する努力を積み重ねたとき、底力を発揮する。

上を向いて進め、下を向いて暮らせ、過去を思い出して笑え

上ばかり見ていると、自分を過信したり、うぬぼれたりしていることに気がつかない。下を見れば、自分よりつらい目にあっている人、不遇な人、苦しんでいる人が大勢いることを知るはずだ。

35歳を超えて敵がいないということは、人間的に見込みがないことである

何かを成し遂げようとすれば、敵は当然できる。

使命感とは命を使うことだ

使命感と責任感が自分・組織・企業を伸ばす。

貴い知識・本質はいつの世でも、本来、単純明快である

野村が“本の虫”である理由。

「自分は運が悪いなあ」と嘆くのは簡単。しかし不運(よい結果が出ない)には必ず、それなりの理由がある。そして幸運にも、それ相当の過程がある

負けに不思議の負けはない。

感性は執念と向上心から湧き出る

野球をやる上で、野村は「感性」を重要視している。これは生きる上で必要不可欠なことでもあるという。感じる心がない、薄い人は、どの世界でも疎まれる。

感性は生きる力なり。感性なくして人間は生きられない

「感性を磨くには、感動体験を味わうこと。できる限り本物、一級品、最高級のものに接すること」。

見てくれない人(批判する人・無視する人)が1000人いれば、見ている人(評価してくれる人・気にかけてくれる人)も1000人いるものや

野村の人生訓。現役引退後、解説や講演の依頼が殺到。ところが、元来口べたな野村は自信を失いかけた。尊敬する評論家・草柳大蔵に相談し、「いい評論、いい解説をしていれば必ず誰かが見て、評価してくれる。だから絶対に手を抜いてはいけません」と諭され…

念ずれば花開く

色紙に添える座右の銘。「念」は「思」よりも強い言葉。どんな選手にも目的を明確にさせ、強い動機づけを持て、と説いた。