野村克也 名言集

仕事に挫折したとき、組織に悩んだとき、人生に苦しんだとき… 野村克也の言葉があるじゃないか。ノムさんの人生哲学が凝縮された名言集。

組織・チーム

誰がどんな能力を持っているか。しっかり把握することが、「勝つこと」への大きな条件

分業制が進んだ野球界で必要なこと。そのためには、よく観察することから始まる。監督は選手の意見を聞く力、選手を見る目が問われる。よい状態は何球までか? スタミナは? 性格は? けん制やクイック投法、一番優れた球種などを見極める。

コーチの第一義は、自信を無くしている、目標を失っている選手に、いかに意欲を出させるか、ということ。日本一の理論を持っていても、その使い方を間違えれば、選手は動かない

リーダー、係長、課長、部長……役職のある人間は、部下のやる気を引き出す対応が求められる。そのひとつが“対話”。

指導者は「中心軸」が必要。中心軸とは、「信頼」「信用」「尊敬」「人望」

王貞治元ソフトバンク監督を評して。ソフトバンクの選手たちは、王監督を尊敬し、その気持ちを口にしていた。「王監督のために」「王監督を胴上げしたい」など、よいムードが漂っていた。

自分の持っているイメージと違うと、すぐ矯正しようとする。こんな上司のもとにいる部下は不幸

育てるということは、部下に合ったものを見つけてやること。

小さな失敗ほど、厳しくチェックする

監督としての基本姿勢。放っておけば、後の“大過”となる。

ナポレオンは「人を動かす2つのテコがある。それは恐怖と利益である」と言った。私はこの2つに「尊敬」を加えたい。リーダーは「利益と尊敬と、少しの恐怖」で組織を動かしていくべきで、その潤滑油が「笑い(ユーモア)」だ

ユーモアも戦力だと考えている。「ムードは大事。ムードがいいとチームはうまく機能する。お通夜みたいなベンチでは、勝てるものも勝てない」。

チームへの愛情を育て、プライドを持たせる

集団を強くする要素。「愛情を育てればチームは強くなる。プライドとは、恥を知ることから生まれる」。

選手が自分の考えた方法では解けない問題にぶつかったとき、はじめてコーチの出番がくる

「日本のコーチは親切過ぎる。教えたがる。自分の存在感を押し付けている。コーチは“手助け屋”でいい」。

指揮官というものは、どこかで部下と勝負する部分がなくてはならないと信じている。その勝負に負けたときが引き際だ

リーダーは部下とも戦っている。敵は組織の外だけでなく、内にもいるのだ。

組織はリーダーの力量以上には伸びない

野村がたびたび口にする組織論の原則。リーダーは判断力、決断力を付けること。その根底にあるのは信頼感。戦略や戦術を練ること。これが説得力、指導力、統率力につながる。「チームを強くするためには、監督自身が成長、進歩しなければならない」。

仕事としての野球を、自分の人生、社会とどう連動しているのかを認識し、それを伝えなければ、真のリーダーにはなれない

ヤクルト監督時代、中心選手として成長してきた古田敦也捕手への助言。「リーダーとして、自分の所属する組織とどのように向かい合うか。何を伝えてゆくのか。ただ技術を教えるだけなら、それほど難しくない」。

1年目には種をまき、2年目には水をやり、3年目には花を咲かせましょう

1990年、40年の歴史で優勝わずか1回、前年まで9年連続Bクラスというヤクルトの監督に就任したときの言葉。

リーダーシップとは方向を明示する力

「リーダーシップとは人を動かし、先を読むこと。人を動かすのは、生きがい、やりがい、夢、希望、目標、目的、ビジョン、興味、関心」。

監督の仕事の根本は「チームづくり」「試合づくり」「人づくり」である

なかでも重要なのが「人づくり」。人がつくれなければ、チームも試合もつくることはできないからだ。