器用な人間は何事もそれなりにこなすことができるので、周囲から重宝され評価もされる。しかし「器用貧乏」という言葉があるように、「これだけは負けない」という自分の武器を持てずに終わることが少なくない。対して不器用な人間は、要領が悪く、何度も失敗するため、一定のレベルに達するまでに時間がかかる。だが、試行錯誤を繰り返す中で、おのずと失敗から学び、知識や理論、経験則が蓄積されていく。それらは一度身につけば失われることはない。
- p.8
- 作者:野村克也
- 出版社:講談社
- 発売日:2013/5/21
- Amazonで詳細を見る