「凡人を達人に変える77の心得」
活躍しているビジネスマンには「メモ魔」が多い。「メモをとる」ことで情報がしっかり定着する。
鈍感な選手は同じ失敗を繰り返す。感性が鈍いから失敗しても失敗と気づけないし、たとえ失敗を自覚しても、なぜそれが起こったかを自己分析できない。
本質がわかっていない人間は、間違った方向に努力してしまう。本質がわかっている人間は、自分を正しい方向に導くことができる。たとえば、「ピッチングの本質はコントロール」。
努力をする、というと無我夢中で何かをすることのようなイメージがあるが、それだけではない。必死に感じる力を使って発想を広げるということも努力なのだ。
人より努力をしたのに、結果を出せない人は多い。これは「練習をたくさんした」というところで満足しているからだ。「努力による結果」ではなく、「努力そのもの」が目的になっているのである。
打者の嫌がる外角低めに決めるには? 同じフォームであらゆる球を投げるには? 同じ球種で効果的な緩急をつけるには? テーマはいくらでも出てくる。これらをひとつひとつ解決していくことで、その人は段階的に成長していく。
「もっと頑張ればよかった」。プロ野球の世界で活躍できず、途中で辞めることになった選手は、みんな最後に同じことを言う。
ほとんどの人が不器用である。野村は自分が不器用な人間であることを認識し、それに徹した。そして、たどり着いたのが頭を使い、データを活用する道。その野球はやがて「ID野球」と呼ばれ、今ではどの球団でも取り入れるようになった。