「野村の極意 人生を豊かにする259の言葉」
川上哲治監督が率いたV9時代の巨人の強さを見て。
川上哲治監督が率いるV9時代の巨人こそ、野村の理想のチーム。「自分たちこそ球界の盟主、プロ野球を牽引している」というプライドが見えたという。
特に③は、何を壊し、何を創造し、何を守るのか、その見極めが最も大切。
選手から見て、「ああ、このリーダーは勉強しているな」ということが言葉で伝わることで、信頼や尊敬につながっていく。
選手から見て、「ああ、このリーダーは勉強しているな」ということが言葉で伝わることで、信頼や尊敬につながっていく。
3、4年に一人、「リーダーの器みたいなものを持っている選手に出会うが、無名の控え選手だったりする」。必ずしも役職に就いている者が優秀なリーダーであるわけではない。
人は悪い環境にいれば、流されてしまうもの。ポジティブな空気、言葉が人を育てる。自信を与える。
低迷したチームに必ずあったのが派閥だった。王貞治もダイエー監督に就任した頃、南海時代からの派閥を一掃した。
V9時代の巨人は、まずいプレーをした選手には、味方からも容赦なく厳しいヤジが飛んだ。
“弱者の戦法”として必要な5つの事柄。
プロ野球界に入って50数年、プロ野球について考えてきた“誇り”が自分を支えている。
監督と選手の一体感が、チームに本物の力をもたらす。
変化=進化を止めない者こそプロ。
“長所を伸ばすには、短所を捨てろ”は性格面のこと。「技術面では、“長所を伸ばすには、短所を鍛えろ”。短所と長所の差が開くほど、長所を殺す。長所はある意味で天性。放っておいてもできる。短所は弱点。この差を何とか狭める努力をしてきた。何でもバラン…
実戦における“小さな成功体験”の積み重ねこそが、自信を育てる。
孤独な作業や練習こそが、明日の自分を作る。
「だから、お互いに気軽に“頑張れ”と激励しあっても、違和感がない」。
リーダーのたくさんの知識、経験、視点こそが、選手の心を揺さぶる。「選手に感動させなきゃな」。
愛情あっての理論やアドバイス、理論に基づいた愛情など、指導者は発信すべき。
裏方と呼ばれるスコアラーやバッティングコーチの仕事ぶりを取材陣に話し、報道を通して感謝を表した。「私は、第三者を通じて褒めることが多い」。
現役時代、野村の“ささやき戦術”は有名だった。バッターボックスに入ってきた打者に、高級クラブで仕入れたその打者の私生活などの情報をささやき、集中力を乱した(耳栓をして打席に入る打者もいたという)。ささやき、ボヤキ、情報戦略の基本は、人間心理…
「その流れこそ、師弟、先輩と後輩、教える側と教えられる側の間に、理想的な関係を築かせる」。
「責任はオレが取る」。そう断言してくれるからこそ、投手は思い切り自分を出し切ることができる。投手と捕手の人間関係は、そのまま上司と部下、夫と妻にも当てはまる。「古田も一人前になったな、と思った。この言葉が出てくるのは、自信の表れ」。
コーチは教えたがりではダメ。選手自身の中に疑問を生じさせ、向上するための知識欲が充満する方向へ導くのが、本来のコーチ術であり、指導の道。
「どのように接し、いかなる言葉を投げかければよいかは相手次第」。性格は千差万別。同じ態度で接しても、反発したり伸び悩む選手もいる。「そのサジ加減が指導者の醍醐味。ふとした一言が選手を発奮させたり傷つける」。選手へ的確な指導を個々に与えるこ…
「ベンチでのささやきは、目の前に試合が展開しているから効果がある。簡単に言えば野球教室。目の前に具体例があるからこそ、説得力がある」。
V9の巨人を率いた名将・川上哲治の指導を振り返って。日本には昭和のカミナリオヤジがいなくなった。
「怒る」は感情。「叱る」は愛情。相手の方向性を見出し、導くこと。
テスト生時代は全く無視される毎日。入団4年目、レギュラーをつかんだ時期には、鶴岡一人監督から「おまえ、ようなったな」と称賛された。中心選手になった時期はうまくいって当たり前。点を取られてベンチに戻ってくると「バカタレ!」の連発だった。「まさ…
毎年シーズンオフに解雇される選手が、異口同音に「もっと頑張っておけばよかった」と言うのを聞いて一番感じること。「いつの時代も同じ。チャンスのときにやらず、ピンチのときに気づく」。