野村克也 名言集

仕事に挫折したとき、組織に悩んだとき、人生に苦しんだとき… 野村克也の言葉があるじゃないか。ノムさんの人生哲学が凝縮された名言集。

「働く」とは、ハタ(傍)をラク(楽)にすること

家族やふるさと、国を愛せない人間に「チームを優先させる」ことはできない。1、2点リードされた終盤に、先頭打者がすべきことは、可能な限りピッチャーに余計な玉を投げさせ、勝利への執念を見せること。それが相手バッテリーやベンチにプレッシャーをかけ…

他者に好影響を与える人を、真の「人気者」という

「人気とはなにか?」野村は交流のあった上方の喜劇役者・藤山寛美の言葉を思い起こす。「兄貴、“人気”ってどう書きます? “人の気”と書くでしょう。人の気をつかむ、人の気を動かすのは大変なことですよ。“自分の気”と書いて人気と読むなら、それは簡単なこ…

喜怒哀楽、どれもあふれるほどあったほうがいい

口下手であり表現下手を自認している野村。しかし、感情はたっぷりと持っているつもりだ。それに、なにに対しても積極的に感応するという精神態度だけは失うまいと、いまも日々気をつけている。喜怒哀楽はどれも重要な感情で、はっきりあったほうがいい。

人の悪口を言わないような人間は、信用するに値しない

人の悪口とは本来は否定的なものであるが、野村は悪口を言うか言わないかを信用度をはかるバロメーターとしても使っている。周囲との対立を極端に避ける人間は、自分の意見を押し隠したり、相手によって意見を翻したりする傾向がある。その人の本心が読み取…

美辞麗句を並べる者にろくな者はいない

かつてに比べ現代社会においては、どうも口が達者で、如才なく立ち回れる人間が得をする傾向にある。才気煥発であることがもてはやされて、人物の器さえないがしろにされてしまっているのだ。うまい話には裏があるように、調子のいいことばかり言う連中には…

「善人」と「悪人」がいるのではなく、「弱い人」しかいない

そして、その「弱さ」から這い上がれるかどうかは、結局は自分自身にかかっている。「人は皆弱者である」これもまた野村の持論である。

人生、上がれば下がる、下がれば上がる

振り返ってみれば、野村の人生は「まさか」の連続であった。「まさか」という「運」が次から次へと身に起こり、そのたびにそれをチャンスに転化することによって人生を切り開いてきた。どんな状況でも、常に先を見据えることが肝要だ。

常に原理原則を見据えよ

原理原則とは、一語で言えば「理」である。野球というスポーツの勝敗を握るのは、7〜8割が投手である。投手が相手打線を0点に抑えられれば、100%負けない。逆に、味方打線が10点取っても、100%勝てるとは限らない。だから、理にかなった野球をするなら、投手…

「WHY NOT」は守りの哲学

打者が三振したとする。そこで「なぜ、三振したのか」で終わってはいけない。「なぜ、打てなかったのか」まで考えるのだ。裏側まで検討しなければ、今後の対策としては十分とは言えない。

強者とは対等に戦ってはいけない

弱者が強者と戦うときは、間違っても対等に勝負しようと思ってはいけない。戦いとは騙し合いである。正攻法ばかりでもダメだし、奇襲ばかりでもダメ。機を見て奇襲を仕掛けるのが常套手段なのである。

組織に必要なのは、言いにくいことを口にしてくれる人

リーダーになると、自分の意見に賛同してくれる人を周囲に置きたくなるが、それでは組織としての成長は止まってしまう。勝ちたいなら、自分に進言してくれる人、それも、根拠を持って発言してくれる人をそばに置くべきだろう。

弱者が強者を倒すには、まとまるしかない

戦力が整った強いチームを倒すにはどうしたらいいか? ひとつにまとまるしかない。チーム一丸となって強者に立ち向かうしかないのだ。そういうチームをつくらなければ勝てないということだ。