野村克也 名言集

仕事に挫折したとき、組織に悩んだとき、人生に苦しんだとき… 野村克也の言葉があるじゃないか。ノムさんの人生哲学が凝縮された名言集。

己を知る

ホームランはスランプの前兆や。頭でわかっていても、身体がホームランを欲しがる

ホームランバッターならともかく、年に数本しか打たない選手にとってホームランは麻薬。ゆっくりベースを一周する快感に味をしめて一発狙いの雑なスイングになりがちで、打撃を崩してしまうことが多い。己を知り、謙虚な姿勢を忘れてはいけない。

この世にオギャーと生まれてきたときから、人間何らかの才能を持っている

神様は人間をうまく作っている。人間は間違いなく何か才能を持って生まれてくる。その才能に気がつき、見つけた人が幸せをつかむことができる。

人間は何のために生きているのか。幸せになるためだ

人間は生まれてきたからには、幸せをつかみ取らないといけない。監督時代、キャンプのミーティングでは、野球理論よりも人間学、人生訓の方が多かった。

「躾」という字は、「身を美しくする」と書く

躾(しつけ)の目的は、自分で自分を支配できる人間、すなわちセルフコントロールができる人間をつくることにある。自分で自分をコントロールできてはじめて、人間は何がしかの物事を成すことができる。

どこの世界であれ、何でもそつなくこなすような器用貧乏、平均点人間になるより、自分にしかない光るものを身につけ、それを磨くべきである。そうすれば、活躍の場は自ずと見つかる

自分の持っている特技や長所を最大限に活かし、それで勝負する。即戦力といえる技量をひとつでも持っていれば、チャンスは与えられる。これは就職難で悩む若者にも共通するアドバイスかもしれない。

相手(敵)のことも、自分(味方)のことも熟知していれば、百回戦っても負けることはない。相手のことを知らず、自分のことだけを知っていれば、勝ったり負けたりで差がつかない。相手のことも、自分のことも知らなければ、戦うたびに必ず負ける

野村の長い野球生活の中で、「知る」ことは最大のテーマだった。おのれを知り、相手を知ることで、自ずといますべきことが見えてくるのだ。

自分のことは自分が一番よく知っていると思っているかもしれないが、往々にして他人のほうが自分のことをよく知っていることが多い

「汝自身を知れ」。この有名な言葉は、古代ギリシャのデルフォイの丘に建つ、アポロン神殿の入口の柱に刻まれた格言のひとつだという。このような神聖な場所に、そんな言葉が刻まれているということは、それだけ人間にとって、おのれ自身を知ることがいかに…

自分を成長させてくれる場所を選べ

人は環境によって人生を左右される生き物。だからこそ己の身を投じる環境は、慎重に選ぶべき。「自分を成長させてくれそうな場所」や「自分の可能性を伸ばせそうな場所」を選ぶことが大切。

自分の「型」を身につけるには模倣から始めよ

芸道の世界に「守破離」という言葉がある。まずは模倣から入り<守>、そこに自分なりの「型」を加え<破>、最後に独自の技に磨き上げていく<離>ことが大切。

人間の本当の勝負は、「実は自分にはたいした素質があるわけではない」と気づいたところから始まる

凡人は素質だけでは勝負できない。必ず壁にぶち当たる。苦労をする。だからこそ己が生きる道を必死で考え、変わることができるのである。

130キロ台のボールしか投げられないピッチャーが、150キロ台のボールを投げようと努力するのは、間違った努力である。同様に短距離バッターがホームラン数を増やそうと努力するのも、間違った努力である

130キロ台のボールしか投げられないのであれば、どうすればその球速で相手打者を打ち取れるか、「思考」の限界まで考え抜くことが大事。そして130キロ台で勝負できるピッチャーへと、「勇気」を持って今の自分を変えていけばいいのだ。

負けは謙虚さと慎重さの母

失敗や負けは、過信やうぬぼれを戒め、謙虚さ、素直さを教えてくれる。さらに、慎重さ、繊細さを身につけることを要求する。

成功体験が過信、驕り、満足を生む

成功することで人間には自信が芽生える。だが、自信はともすれば過信やうぬぼれに変わる。しかも、うまくいっているとき、調子に乗っているときは、自分が過信していること、うぬぼれていることに気づかない。あるいは気づいても、「このままで大丈夫だ」と…

お前の特徴はなんだ?

よく選手に聞いた言葉。だが、その答えをすでに知っていた選手は少ない。短いプロ野球人生を生きる以上、それを考えなければいけない。プロ野球選手も客商売。その意識がなければ、自分を磨くことはできない。

どんな選手になりたいんだ? 年俸はいくら欲しいんだ? だったら、何が必要なんだ? 何をすればいいと思うんだ?

野村がよく選手に聞いた言葉。「自分は何のために仕事をしているのか。将来どうなりたいのか」という目標、ライバル、イメージをはっきりさせることが非常に大切。

いつどうなっても困らないように、今から準備をせよ

野村は現役時代から引退後のことを考えてきた。多くのプロ野球選手が引退してはじめて、次の行き先を考え始めるが、それでは遅いのだ。将来どうあるべきかを考え、日々勉強して準備をしなければならない。

目的意識を持つと、今の自分と理想の自分の間に、どれくらいの差があるかが明確になる

それにより、今、何をすればいいのかが見えてくる。「目的と現実の間を埋めるには、努力に加えて、知恵をつけること」。

長所を伸ばすには、短所を鍛えろ

若手時代、野村のバッティングの長所は「ストレートに強いこと」、短所は「カーブが打てないこと」だった。相手ピッチャーは重要な局面でカーブを投げてくる。野村はカーブを意識するあまりストレートも打てなくなり、長所が弱まってしまった。短所を放置し…

不器用な人が、不器用なままで終わってしまうのは、成長するために何が必要かを学ばなかったからだ

ほとんどの人が不器用である。野村は自分が不器用な人間であることを認識し、それに徹した。そして、たどり着いたのが頭を使い、データを活用する道。その野球はやがて「ID野球」と呼ばれ、今ではどの球団でも取り入れるようになった。

「フォア・ザ・チーム」とは、必ずしも「自分が打つ」「自分が勝ち星をあげる」ということではない

フォア・ザ・チームとは、「チームのために自分はどのように役立てばいいのか」を常に念頭に置き、実践すること。それができる人間が多ければ多いほど、組織は強くなる。

何事も徹せよ

自分の持ち味を発揮するために大切なこと。自分の持ち味は何なのか、自分は何ができるのか、自分の長所を誰にも負けない武器にするには何をすればいいのか、何をすべきなのか、徹底的に考え、磨いていく。その中から自分を活かす道が拓けてくる。

耳は大なるべく、口は小なるべし

耳は教養や知識を入れるために大きく開いておき、口はしゃべりすぎないよう、控えめに小さくしておくべし、という意味。これが逆になっている人も少なくない。

人間は自己愛で生きている。誰しも自分がいちばんかわいい。だから、自分に対する評価はどうしても甘くなる

だから、バイアスがかかっていて適正とは言い難い。その人間の価値、評価は、自分ではなく、他人が決める。他人が下した評価こそが正しいのだ。

自問自答できる人間は、絶対に伸びる

なぜ、うまくいかなかったのか。何がいけなかったのか。どうすればうまくいくのか。そのためには何をすればいいのか。

おのれを知れ

進歩や成長は、おのれを知ることから始まる。自分を知れば、自分に足りないこと、しなければならないことがわかる。自分の活かし方、活かす場所もわかる。

いくら自分では個性的だと思っていても、他人がそれを認めなければ単なる変わり者

世のため人のためにならない特性は、本人がどう思っていようと、何の価値もないばかりではなく、周囲は迷惑としか感じていない。

自分をコントロールできなくて、ボールをコントロールできるか!

自分の感情をコントロールできるか否かは、一流と二流の分かれ目のひとつ。

不器用な人間が器用になろうとする必要はない。「自分は不器用である」と認識し、徹することである

短い勝負であれば器用な人間が勝つかもしれないが、長期戦になれば必ず不器用が勝つ。

打率3割を打ちたいけど、精いっぱいやって2割5分。あとの5分をどうやって埋めるのか? ホームランを20本打とうとしても、せいぜい15本。あとの5本をどうやって伸ばせばいい? これを突き詰めていくことが、「考える」

向上心こそ「考える」きっかけになる。野村は、自分の天性では2割5分が限界だと悟った。そこから「考えに考え抜いて」、自らの技術的限界を超えた。

プロに入る選手が全員、長嶋やイチローになれるわけではない

努力は大切。だが、がむしゃらな努力は見当違い。「優れた才能を持ちながら使い方を間違えたり、自分が向いているのは別の方面なのに、方向違いの努力をしている選手もいる」と警鐘を鳴らす。まずは自分を知ること。向き・不向きなど、自分に対する“適材適所…

努力をするにも才能が必要

何に対して努力をするのかが問われる。「自分自身の能力を知り、それに向かって努力してこそ、道は切り開かれる」。

人には、当人も知らないような才能や技術が隠されている

「その隠れた才能を引き出すこと。年齢や体力に応じた才能の発揮法を、本人に気づかせてチャレンジのチャンスを与えること」。これも監督の使命だと考えている。

性格の短所は隠せるが、技術の短所は隠せない

“長所を伸ばすには、短所を捨てろ”は性格面のこと。「技術面では、“長所を伸ばすには、短所を鍛えろ”。短所と長所の差が開くほど、長所を殺す。長所はある意味で天性。放っておいてもできる。短所は弱点。この差を何とか狭める努力をしてきた。何でもバラン…

自分が他者より優れている部分はどこなのか。それに気づいたらどうやって才能を磨いていけばいいのか、よくわかる

歴史に名を残すプレイヤーは、自分という“商品”を客観的に「感じる」「見抜く」。

一流となりうる素材は、みな独力でそれぞれの進むべき方向性を判断する

他者と自分の差を明確に認め、独自の道を模索する。変化を恐れず、勇気を持って行動する。これがプロに求められる資質。

一流とは、より多くの疑問を抱き、失敗からたくさんのことを学び取る能力に優れた人間

自らが経験し、考える。これが一流への階段を上がることにつながる。

義務感、責任感でやるのはニセモノ。使命感を持ってやるのがホンモノ

「自分は何のために生まれてきたのか」。その根源を考えられる人間こそ、真の目標を持って生きることができる。

「何をすべきなのか」を愚直なまでに追求することが、自己を高める

「何がしたいか」ではなく、「何が向いているのか」という視点は重要。

よい仕事をするには、「己を知ること」が大切。その上で、さらに相手を圧倒する何かを考えることが大事

いくら目標があっても、己を知らないと何も始まらない。「自分はどういう存在なのか、認識することが大事」。

「どうするか」を考えない人に、「どうなるか」は見えない

意識を持つことで、夢や目標が明確になる。

慣れに埋没する恐ろしさは、経験したものでないとわからない

慣れのすぐ近くに慢心がある。

自己を過大評価した瞬間から、思考の硬直が始まる

常に挑戦し、変化を恐れない。これぞ一流。

敵は我に在り

並の選手と一流選手の違い。並の選手にとって、敵は「相手」だが、一流選手にとって敵は「自分の中」にある。一流選手と超一流選手の違いは、一流選手は「勝ちパターンを持っている」のに対し、超一流選手は「勝ちパターンが多い」。常に進化・変化していて…

信頼というのは、自分を大事にするところからスタートする。どれだけ自分を愛しているか、と同義語のような気がする

自分を知り、愛することで、戦いに挑める。

自分はなぜ成功したのか、失敗したケースでは何が原因だったのか、それを考えないと「一流」への道は開けない

本当の一流を目指すために必要なこと。自らが経験し、考える。これが一流への階段を上がることにつながる。

自分のセールスポイントは何か、その裏側にある欠点は何か。それを自覚しなければ、一流への道は歩けない

「まずは自分を知れ」。野村がミーティングでしつこいくらい口にしていた言葉。