野村克也 名言集

仕事に挫折したとき、組織に悩んだとき、人生に苦しんだとき… 野村克也の言葉があるじゃないか。ノムさんの人生哲学が凝縮された名言集。

リーダーとは

ボヤキは永遠なり

現役時代はささやき戦術から「ささやきの野村」と呼ばれていた。ところがヤクルト監督の頃から「ボヤキの野村」になり、楽天の監督退任直後に「ボヤキ」が新語・流行語大賞のトップテンに選ばれた。今やボヤキ=野村が定着してしまった。勝ってボヤキ、負け…

とは理論。野球とは、監督とは、捕手とは……。答えていくことで考えが深まる

野村は近年、「とは理論」を提唱している。打撃とは、投手とは、仕事とは、人生とは……。何でもいい。「とは精神」を持ち、自問自答していくことで、考えが深まる。

戦いに勝つは易し、勝ちを守るは難し

監督として日本シリーズを連覇することはできなかった。優勝すると、やり遂げた感覚を持ち、無意識にホッとしてしまう。新しい年を迎えても、気合が入らない。勝つのは容易いが、それを守り、勝ち続けることは非常に難しい。

外野手出身監督に名監督なし

「外野手出身で名将、知将と呼ばれた監督を聞いたことがない」。監督というのは、現役時代の経験がベースになる。野球の大事なことは全部内野でやっていて、外野手は考えることがほとんどないのが理由という。プロ入りからずっと外野手で日本一の監督になっ…

監督は選手と同じレベルで試合を見ていてはいけない。選手を動かすのは監督なのだから

野球はゲームセットまで何が起きるかわからない。ベンチが勝ったというムードになったときが一番危ない。監督は「まだ試合は終わってないぞ!」と選手を引き締めるようでないといけないし、野村はそれを意図的にやっていた。

リーダーはクソマジメではダメ。ちょっと悪いぐらいがいい

プロ野球も、一般企業も同じ。ちょっとワルで、クセのある方が、リーダーシップを発揮するにはいい。マジメはコーチ向き。リーダーには、人望、信頼、度量、貫禄、威厳などといった人的要素や、的確な表現力も必要となる。雰囲気やオーラのようなものも必要…

夜、バットを振ることも大切だろうが、おれの話はそれ以上に大切だ。いつか必ず役に立つ

1990年2月、野村がヤクルトの監督に就任してはじめてのユマキャンプ。全選手を集めたミーティングで、野村は野球の技術論・戦術論の話を一切せず、人間として生きる上での人生訓を選手たちに説いた。身体を動かしての技術の習得も非常に大切だが、その選手が…

選手の“野生のスイッチ”を押すことは、監督にとって最初の、もっとも重要な仕事である

野村の言う野生とは、「気合や根性があればなんとかなる、事足りる」という体育会的な単純なものではない。さらなる向上心や探究心、チャレンジ意欲を促し、引き出すための野生である。野生のスイッチが入りさえすれば、つまり、消えかかっている闘争心や負…

「キャッチャーは監督と似ている」と思っていることがある。それは、人の力を使って自分の理想を実現しなくてはいけないという点だ

監督は選手を采配し、キャッチャーはピッチャーをリードする。だが、自分の意図どおりに動いてくれるとは限らない。ままならないことが多い中で、キャッチャーはピッチャーや他の選手をうまくリードしながら守り抜かなければならない。だから、監督を務める…

「この監督の言うとおりにやっていれば必ず結果は出る」そのように思わせることが何よりも大切だった

選手の信頼があってこそ、初めて監督は自分の目指す野球を実践できる。監督就任最初のキャンプでは、どのチームでも選手をミーティング漬けにし、野球の知識はもちろん、人生論や哲学など野村の持っているすべてを選手にぶつけ、意識改革と信頼獲得を図った…

監督業とは“気づかせ屋”

選手が気づき、アドバイスを求めてくれば、そこからが指導者の腕の見せどころ、勝負どころ。そういうときの選手は向上心や知識欲が充満し、アドバイスを受け入れる態勢ができているから、教えたことをスポンジが水を吸い込むように、吸収していく。

「思い切っていけ」は指示ではない

単なる精神論、応援でしかない。どうすれば思い切っていけるかという「How」を授けなければならない。

財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すは上とする

野村の好きな言葉。リーダーの究極の仕事は「人を遺す」ことだと野村は考えている。

よいリーダーは、計画がつつがなく実行されているかを常に確認し、修正と微調整をし続ける

「計画」「実行」「確認」は、どんなことにも通用する仕事の三要素である。

何度、自分自身にボヤいたものか

理想があり、それに届かないときに出るのがボヤキ。それは自分自身も対象となった。「思うように選手を動かせないなんて、どれだけオレはヘボなんだ」と…。

選手の持っている力を最大限引き出してやれないのは、指導者の怠慢にほかならない。私に言わせれば、指導者失格である

選手の隠れた才能や長所を見抜き、引き出し、活かす方法を見つけるのは、指導者の責任であり、使命。

昔の監督は威厳があった。存在するだけで、周囲に緊張を強いるようなオーラがあった

かく言う野村も、ヤクルト時代を知る池山隆寛や橋上秀樹に言わせると、「ものすごく怖かった」という。宮本慎也は、野村の姿が見えなくても、気配で来たことがわかったという。空気が変わったらしい。いずれにせよ、リーダー的立場にある人間は、そこにいる…

コーチは“部分”であり、監督は“全体”である

“名コーチ、必ずしも名監督たりえず”の理由。バッティング担当、ピッチング担当、守備走塁担当などの各部分を担当するのがコーチ。各部分を掌握しながらも常に全体を見据え、どのように行動すればよいかを決断するのが監督。コーチは「判断」はしても「決断…

「オレが責任を持つ」と言える度量を持て

自分の意向と指示によって人を動かす限り、「結果の責任はすべてリーダーがとる」という態度はすべてのリーダーに必須。リーダーは振るえる権限が大きいぶん、伴う責任も当然大きいのである。

トップに立つ人間、すなわちリーダーの考え方が組織の浮沈のカギを握っている

組織が発展するか、それとも衰退するかは、リーダー次第。

組織を変えるためには、まずリーダーが変わらなければならない

阪神監督2年目のオールスター期間中、久万俊二郎オーナー(当時)に対し、クビを覚悟で球団の心臓である編成部の改革を迫った。野村の退団後、阪神は金本知憲や伊良部秀輝、下柳剛らをFAで獲得したほか、ドラフトでも有力選手を積極的に狙いに行くようになっ…

信頼を得るには、人間性が必要

いくら話の内容が正しくても、人間性に問題がある人は信頼を得ることはできない。

チームのために犠牲になっても評価されないのであれば、選手が個人成績だけを追求するようになるのは当たり前

誰かの犠牲によって勝利をおさめたとき、それを正当に評価してやることが非常に大切。

「すべての部下と平等に接する」ことで士気が保たれる

監督をしているとき、自分のチームの選手とはプライベートでも食事に行かないと決めていた。選手の中に「自分は誘われなかった」と気分を害する選手が必ず現れるからである。それはやがて監督批判となり、選手もやる気を失っていく。チームにとって大きな損…

今まで私が監督をつとめた南海、ヤクルト、阪神、楽天の4チームには共通点がある。それは、「どのチームも最下位になったとき私に監督就任を依頼してきた」ということである

どのチームにおいても野村が真っ先に行ったのが「意識改革」「選手に気づきを与えること」。

その人独自の思想を育てるのがリーダーの役目

自分の思想や考えを押しつけるのが、よいリーダーなのではない。その人独自の思想を持つ選手を育てるのが、よいリーダーなのである。

「正しい考え方を身につけさせること」が指導の本質

選手を指導する真の目的は、「技術的なことを教える」ではなく、「正しい考え方のエキスを注入すること」にある。その選手の考え方が、そのまま今の取り組みに反映される。いくら表面的な技術面の指導をしても、考え方自体が間違っていれば、その選手は伸び…

失敗をしたとき、なぜ人は言い訳をしたがるのか。失敗と正面から向き合いたくないからである。失敗から逃げ出しているのだ。だから、同じ失敗をまた繰り返す

言い訳をする選手はまず伸びない。特に、リーダーの言い訳は禁物。

「一日3ゲーム」を自分に課していた

1ゲーム目は、試合前に頭の中で完全試合をイメージする「予測野球」。2ゲーム目は、実際の試合の「実戦野球」。そして3ゲーム目は、試合全体をもう一度振り返り、予測野球(理想)と実戦野球(現実)の差を検証して次に活かすための「反省野球」である。

男のケチは人格を疑われる

ケチの人は、人徳を得られない。いくら卓越した知識、理論、技術を持っていたとしても、周りの人間はついてはいかない。人間性や人望などを含めたトータルな人間としての魅力が、リーダーには必要不可欠。